太陽熱温水器のセットアップ解説シリーズ、本日3記事めです。
これまでの記事はこちら。
前回までに本体の構築が完了しました。今回は配管についての解説記事を書いていきます。
Contents
水道圧系統の場所
弊社の太陽熱温水器タンクは少し複雑。余分なソケットがたくさんついています。
これには深い意味があるのですが、とりあえず今は使わないよって方はこれらを塞ぐ必要があります。
申し訳ないのですが、余分ソケットを塞ぐアイテムはご自身でご用意ください。
※ソケットはG(ストレート)おねじです
水道圧系統を繋ぐ
水道圧系統は図の青ソケットになります。
2024夏仕入れ分からこのソケットの大きさが3/4インチに変更になりましたのでご注意ください。
前回の記事にも書いたのですが、この水道圧配管部分にはあらかじめ中の銅管と接続するためのアダプターが差し込んであります。
このアダプターの差し込みが弱くて水漏れすることが多発しています。
もし緩んでいた場合、適切な力で締め直してください。適切な力、と言ったのは強すぎるとフレアが破損するため。くれぐれもお気をつけて…!
(緩んでいると、この動画のように水道圧系統からなぜかタンクの水が排水されたり、タンク上部から水が溢れ始めます)
ここが最もトラブルが多い場所となりますので、慎重に対処してください。
水道圧のIN/OUTの順番はどちらでもいいです。お好きな方向で配管してください。
基本的にはこれで晴れた日にはお湯が使えるようになりました。
配管には架橋ポリを使用すると思いますが、架橋ポリの継手は高価です。
代表的な2ブランド「アレスフィット」「エスロカチット」がありますが、メルカリでまとめ買いすると安く買えますので検索してみてください。
一応リンクも貼っておきます。僕はエスロカチット推しです。
SMOA16 16×R1/2 オスねじアダプター エスロカチットS (架橋ポリエチレン管用ワンタッチ継手) 給水・給湯...
給湯器と繋ぐ
さて、この配管のままでは不完全です。なぜならお湯が足りない時のバックアップがないから。
ということで給湯器を間に噛ませます。
完成系はこう。
ミキシングバルブという聞き慣れない装置を挿入します。
これは熱くなりすぎたお湯の温度を自動でマイルド化してくれる装置。
給湯器に熱すぎるお湯が直接INするとセンサー誤作動を起こしたり最悪故障する恐れがあるため、お湯温度をマイルド化してから給湯器にお湯INししなければならず、そのためにはミキシングバルブは必須アイテムなのです。
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この配管が完成すると、全天候カバーすることが可能です。石油は多少必要になりますが。
※もちろん、石油給湯器をガス給湯器に変換してもOK
わかりにくい人は神動画を見て
私の解説でわからなかった方はFarmer’s DIY河辺さんのこちらの解説動画をご覧ください。
めちゃくちゃわかりやすくまとめられています。
自動給水の配管(サブタンク/電磁弁)
さて、弊社温水器の特徴なのですが、タンク内のお水は熱を伝える媒体であって、実際に使用することはありません。
なのでタンク内の水量が大きく増減することはないのですが、日々の蒸発で減ることもあります(夏は沸騰しますからね!)。
そこでタンク水量を自動で補充するための装置が必要になります。
方法は二つあって、サブタンクを使う方法と、電磁弁を使う方法です。
サブタンクを使う
サブタンクはこれです
この中にはボールタップが入っていて、水位が下がると自動給水してくれます。水道圧系統をINソケットに接続してください。
サブタンクはメインタンクより高い位置にあるのでもう一方のタンク上部ソケットは塩ビ管約15センチ(付属)を接続してください。
この塩ビには温度計センサーを挿入します。
お疲れ様です、これが最終形態です。
電磁弁を使う
弊社としてはサブタンク推奨ですが、これを嫌う人も中にはいらっしゃいます。
もう一つの方法は電磁弁を使う方法です。
(電磁弁写真)
タンク上部ソケットから差し込む温度計は水位計にもなっていて、水位の低下を感知します。
一定の水位を下回ると電磁弁が開くようにリモコンで設定することができます。
(リモコン画像)
詳しくはリモコン説明書をご覧ください。
電磁弁はタンク側面、上面どこに接続しても大丈夫です。
自然落下配管について
さて、ニトクラフト温水器は水道圧が使えるのが大きなメリットでした。
ただ、この水道圧系統は銅管を使用(2025年からステンレスに変更予定)しており井戸水には使用できないという弱点があります。
というわけで水道圧系統は無視して自然落下方式で使用する、という方法もアリですよってことを解説します。
この場合、銅管系統は無視します。タンク底部のソケットが2つありますので、そのどちらか好きな方を給湯配管にします。
温水器を屋根の上に乗せても水圧は弱く、ボイラーの水圧下限に満たないので、耐熱加圧ポンプを噛ませます。
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とてもシンプルな配管になりました。
このまま銅管は無視したままでもいいですし、ボイラー加温系統として使用することも可能です。
この場合は弊社の温水薪ストーブが大活躍します。
もうここまで来たら床暖房までやっちゃってエコバカシステムコンプリートしちゃいましょ!