薪ストーブ、あるいは太陽熱温水器を熱源とした床暖房配管の解説をします。
配管の基本
床暖房ではタンクのソケットを2つ使用します。往きと戻りの位置はご自由に決めてください。ただし、往きソケットには絶対に空気が入らないようにご注意ください。上方のソケットは水位が知らないうちに下がってきて空気が噛んでしまう恐れがあります。
※使用しないソケットはキャップをして閉じてください。
ポンプの扱い
耐熱の押し出し式ポンプであれば基本的に何をご使用になっても大丈夫です。
私がよく使用するのは3000円ほどの安いタイプです。
もっとしっかりしたポンプがいいと言うことであれば「三相マグネットポンプ」や「グルンドフォス」などがあります。
|
|
最初のエア抜き作業が必要になりますが、「ドリルポンプ」で強制循環させるとエアが抜けます。
往きか戻りか、どちらにポンプを入れるかは議論が分かれるところですが基本的には「戻り」に取り付けるのがよさそうです。
ただし、戻りに付ける場合、最初のエア抜き作業が本当に大変です。往き取り付けの方が最初のセットアップが楽です。
エアを噛んでも自動で抜けるように、ポンプは進行方向上向に導入しましょう。
床暖房配管の注意点
最大100mを1系統としてください。だいたい14〜16畳で100m分と言う感じです。これ以上に長くなる場合はヘッダー等を入れて分岐させてください。かなり広い範囲にお湯を回す場合はポンプはワット数強めなものがいいでしょう。
ヘッダー
パイプ
https://offgrid.fun/product/pipe100m/
床暖房パネルの注意点
床暖房パネルは2種類あります。
フローリング用
https://offgrid.fun/product/hotpanel/
土間用
https://offgrid.fun/product/doma/
幅が60cmなので、フローリング仕上げには少し間隔が広いかもしれません。
しかしパネルの強度が通常のスタイロよりもかなり硬いため、床鳴りは特に気になりません。(全くないとは断言できませんが)
フローリング用パネルの間に下地を入れずに敷き詰めて、ラグ仕上げなんかもできます。
パネルは硬いので歩いても凹んだりはほとんどしません。家具を置くのはNGですが。
床暖房に石油ボイラーを噛ませる
太陽熱温水器と繋ぐ場合も、温水薪ストーブと繋ぐ場合もどちらも石油ボイラーを間に入れることを推奨します。
この場合は石油ボイラーは「貯湯式」というタイプをご使用ください。76000円くらいです。
|
また、石油ボイラーに入る水が熱すぎるとエラーが起きる恐れがあるのでミキシングバルブを噛ませてください。
凍結対策と水抜きについて
一番多く質問をいただくのが凍結対策についてです。
基本的に、ポンプを回していれば水は凍らないので冬季に家を数日開ける場合はポンプを回し続けてください。
不凍液を入れることは推奨しません、毒性が高く、室内で加温することは大変危険です。(屋外設置の太陽熱温水器なら可)
また、シーズンが終わったあと水が腐るのを防ぐために水抜きをするのか、というご質問も多くいただきます。
できる場合はやったらいいのかもしれませんが、実際はとても難しい作業だと思います。
マグネシウム粒などを入れて水をアルカリに保ち、微生物や藻の繁殖を抑えるといったことが最善の対策になるかと思います。
これ以上に何かいい対策方法がありましたら私も知りたいのでお知らせください。
(これまで何も対策はしてこなかったが特に水が腐ったということはありませんでした)
スマホで管理したい場合
わがやではスマホアプリで床暖房のON/OFFを制御しています。
そのやり方ですが、ヘッダーで分岐した先に電磁弁を入れます。
その電磁弁のコンセントに、スマートプラグを噛ませます。
アプリで連動させます。
通電させると開通します。
また、ポンプのON/OFFもスマホで制御しています。
床暖房ポンプは朝4:00〜夜22:00まで稼働するようにタイマー設定しています。
これはなかなからくちんですよ。