コンポストトイレRELIFEのご使用ありがとうございます。この記事では使い方をわかりやすく・詳しく解説したいと思います。
Contents
⓪導入
まずはRELIFEを知らないという方のために、簡単に説明を。
RELIFEは大便と小便を分離するコンポストトイレです。
なぜ分離するかっていうと、それだけで全然匂わないんです。
おしっこは尿タンクへ。うんこは土の中へ。
ん?土?
そうです、トイレの中には土をセットするのです。
↑この土の中にうんこをします
そしてトイレに座ったまま、中の土をかき混ぜることができます。
これこそがRELIFEの画期的なところ。座ったまま撹拌できるのはとても快適です!!
土の微生物の分解作用によってお一人さまでの使用の場合半年ほど連続で使用できるという報告もあります(もちろん個人差あります)。
また、電気は全く使用せず、水もほんの少しだけです(おしっこのあと少し流すくらい)。しかも置くだけ設置、工事は不要。なので災害対策として備蓄しておくという方からもよく購入があります。
そのほか
- セルフビルダーさん
- 農家さん(畑用トイレに)
- 古民家暮らしの方(ぼっとんトイレが不快)
- キャンプ場/山開拓しますの方
- 介護用
などの用途で多くの方に選んでいただいています。
①セッティング
まずは撹拌コンポストを箱の中にセットして、ラチェットレンチを外から差し込みます。
ちゃんと奥まで挿さるようにググッと押し込んでください。
そしたらぐらつき防止用の45mm角材をラチェットと反対側にセットします。
ラチェットにスチールパイプを差し込みます。
撹拌コンポストの中身がない状態だとギアが効かないのでパタンと倒れてしまいます。
中身をセットすれば棒は自立します。
では、コンポストの中に基材(腐葉土など)を入れてください。
それから、尿タンクをセットしてそっと便座を閉じます。
この際に確実に尿タンクが尿をキャッチできる軌道にあることを確認します。
これで、使用を開始することができます。
②踏み台を用意しよう
このコンポストトイレRELIFEは一般的なトイレの座面より12センチほど高く設計されています。
これはベースとなる撹拌コンポスト=自然にカエルに合わせた設計のため、この高さになっています。
そこで踏み台を各自ご用意ください。
踏み台を導入される場合、RELIFE本体のサイズをご参考ください。
③ちり紙はゴミ箱へ
コンポストトイレではトイレットペーパーは別のゴミ箱に入れるのが一般的です。
紙の分解にはかなり長い時間を要しますし、見た目もちょっと不快になります。
一人で使う場合普通のゴミ箱でもいいのですが、複数人で使用する場合は蓋付きのゴミ箱がいいです。
見えないし、匂わないので。
こういうペダル式のものがオススメです。触らずにオープンできるのは清潔でgoodです
溜まったちり紙は「燃えるゴミ」として出すのもいいですし、僕は薪ストーブの着火剤に使用しています(よく燃えます)。
④尿は水でさっと流す
このトイレは「電気も水も使わない」とどこかで紹介した気がしますが実際はちょこっと水を使用します。
おしっこのあと、少しだけ水を流してください。ほんのちょっとでいいです(そうしないと尿タンクがすぐいっぱいになります)
もちろんこまめにセパレーターを取り外して丸洗いできたらそれがベストですが、日々の洗浄はこの「さっと尿を流す」だけで大丈夫です。
それからうんこの方ですが、「いいうんこ」ならセパレーターを汚すことはほぼないのですが「水っぽいうんこ」の場合は飛沫が付着したりします。そういう時はトイレットペーパーで拭き取ります。
除菌シートだとなおいいですね。一枚3〜4円くらいですね。
⑤尿の処理
尿はとっても優秀な肥料になります。
水で10倍に希釈してから植物に与えてください。(原液のままだと強すぎて植物が枯れます)
「発酵させてから使うのがいい」という意見もありますが僕自身の使用感としてはそのままでも大丈夫そうです。少しハエなどが寄ってきますが。
発酵させると匂いも消えるので、ハエなど来ないと思います。尿自体は無菌ということなので、発酵促進のための菌を添加してから放置するといいのではないかと思います。
我が家の場合は尿タンクを開けるために一度プラスチックタンクに集めています。ここから柄杓(ひしゃく)ですくって、ジョウロ内で薄めて撒いてます。
タンクが黒色なのも実はちょっとしたポイントかなと思っています。温度を上げて発酵促進のつもりです。
ちなみにマンモス菌(パラダイス酵母)を添加していますが効果のほどはまだよくわかりません。。(いつか追記します)
⑥うんこの処理
さて、基材の中にうんこが溜まっていくとやがて水分が多くなり、ねちょっとしてきます。
これがさらに進むと撹拌の羽が空(くう)を切るほどになります。ここまでいくともはやアウトです。
うんこは粘土のような性質があり、一度水で練ると乾燥した時カチカチになります。古民家の土壁のようなものですね。こうなると肥料として使用するのが難しくなります。
ある程度余裕を見て中身を交換してあげてください。
「そろそろだな」っていう感覚は使っていくうちに(失敗を経て)習得するものです。でも手遅れ状態になる前に匂いがキツくなるのでだいたいわかると思います。ぜひ頑張ってください。
また、僕はひっくり返しやすいようにコンクリを練る「とろ舟」を使用しています。
3つくらい用意して古い順に「完熟」「熟成中」「未熟」の層に分ています。
「未熟」層にほやほやの中身を出した後に「完熟」層の土を再度コンポストに戻します。
そう、完熟したら戻していいのです!
もちろんうんこを「堆肥」として使用するのもいいのですが大腸菌は死滅していない可能性があります。
なので完熟した土を畑には持ち出さずもう一度コンポスト基材として使用すれば衛生面での懸念もクリアでき、腐葉土を買い足す必要もなく、さらにうんこ大好き微生物群が優勢となったうんこ特化基材がだんだん育っていくのです!
だから基本的に「尿は肥料に利用、うんこは基材としてリサイクル」を推奨しています。
※これは尊敬する伊沢正名さんの「糞土思想」から大きく外れるところです。もちろん、うんこを大地にお返しした方が自然の摂理にかなっていると思います。できる人はぜひ実践してみてください!
⑦撹拌コンポスト2〜3台体制
ちょっと裏技的なんですけど、撹拌コンポストを複数用意しておくとメンテが非常にラクになります。
どういうことかというと、
コンポストAがいっぱいになったらコンポストBを使う
↓
コンポストB使用中にコンポストAは熟成・発酵
↓
コンポストBがいっぱいになったらコンポストAを使う
というフローでA⇄Bを交互に入れ替え続けるのです。
そんなこと可能なの?いっぱいになって溢れない?と思われるでしょう。
僕はこの方法を一年続けていますが今のところかさが増したという感覚はありません。
というのもうんこは80%が水分であり残りの有機物もほぼ分解されて水と有機ガスに分解されるのです。
夏はこれでかなりうまく行きましたが冬はちょっとA層の分解が追いつかない感じです…もしかしたらもう一台コンポストCを導入して3台体制にするかもしれません。
⑧基材に何を使うの?発酵を補助する微生物資材
さて、よく質問を受けるのが「腐葉土の他に何か加えないんですか?」ということ。
そうなんですよね、僕はホームセンターの腐葉土だけを使用していて、特別困ったことはなかったのでこれまで微生物資材は試したことがほとんどありませんでした。
ただ、一度「自然にカエル」に付属の「エコパワーチップ」を使ってみました。
確かに、使用期間が伸びたような気もしますが何かと比較したわけではないので確かなことは言えません。
その他に
などをよく聞きます。一度試してみたいなと思います。ぜひみなさんも試してみて感想を共有してください。
それから米糠もきっと微生物は豊富だと思います。独特の匂いになるらしいですが。
また、僕は腐葉土がバッチリいい感じでずっと使用していますがもちろんおがくず、その他資材でも代用できると思います。
迫谷さんのこちらの投稿、かなり興味深いですよ。
https://www.facebook.com/groups/973820939459265/permalink/1420150891492932/
⑨わからないことがあったら
コンポストトイレRELIFEでは使用者の交流グループを用意しています。
そんなに活発ではないですが、この場所にお困りごとなど投稿するとコメントでいろんな意見をもらえます。
ご自身のアイデアなどもぜひシェアしてください。
⑩冬場の温度管理
この項目については今後研究を進めて追記していく予定です。
ぜひいろんなアイデアを教えてください。
まとめ
そういうわけで、RELIFEの使い方ガイドでした。ぜひご活用ください。